この記事の判断軸:くら寿司の優待は、対象店舗を利用する頻度、電子優待券や割引の利用条件、必要資金に対して期限内に使い切れるかで判断します。近くに店舗がない人や外食予定がない人には、額面ほどの価値が生まれない点も確認します。
回転寿司チェーン「くら寿司」を運営するくら寿司株式会社(証券コード2695)は、食事券がもらえる株主優待を実施しています。「くら寿司の株主優待は何株でいくら分もらえるのか」「今から買うと次はいつもらえるのか」を知りたい方に向けて、優待の内容、条件、スケジュール、使うときの注意点を説明します。
株主優待の仕組みや受け取り方を基礎から知りたい方は、株主優待の基本を解説した記事も参考になります。
なお、くら寿司の優待は2026年5月1日の株式分割(1株→2株)に連動して、2027年4月末基準日分から区分が改定されます。現行と改定後で「何株でいくら分か」が変わるため、購入前にこの切り替えタイミングを確認しておくことが重要です。
※本記事は特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。制度・数値は変更される場合があるため、最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。
くら寿司(2695)の株主優待の内容
くら寿司の株主優待は、国内店舗で使える食事券です。保有株式数に応じて金額が変わります。前述のとおり、株式分割にともなって優待区分が改定されるため、ここでは「現行」と「改定後」を分けて掲載します。
現行(〜2026年4月末基準日分まで/株式分割前の基準)
| 保有株式数 | 優待内容 |
|---|---|
| 100株〜199株 | 2,500円分の食事券 |
| 200株〜399株 | 5,000円分の食事券 |
| 400株〜999株 | 10,000円分の食事券 |
| 1,000株以上 | 20,000円分の食事券 |
改定後(2027年4月末基準日分より/株式分割後の基準)
| 保有株式数 | 優待内容 |
|---|---|
| 100株〜199株(新設) | 1,000円分の食事券 |
| 200株〜399株 | 2,500円分の食事券 |
| 400株〜799株 | 5,000円分の食事券 |
| 800株〜1,999株 | 10,000円分の食事券 |
| 2,000株以上 | 20,000円分の食事券 |
ここが最も間違えやすいポイントです。「くら寿司は100株で2,500円分もらえる」という情報を見かけることがありますが、これは株式分割前の100株を基準とした現行の内容であり、その権利はすでに2026年4月末基準日分で確定・発送済みです。株式分割後の株を今から新規に100株購入する場合、次に受け取れるのは2027年4月末基準日分となり、新設された「100株〜199株=1,000円分」区分が適用されます。
(出典: くら寿司「株主優待制度の内容変更に関するお知らせ」2026年2月18日、および「株式分割及び定款の一部変更並びに配当予想の修正に関するお知らせ」2026年2月18日/確認日2026年8月19日)
優待をもらうための条件
くら寿司の優待を受け取るための条件は次のとおりです。
- 最低必要株数:100株(1単元)以上
- 権利確定日(基準日):毎年4月30日
- 継続保有条件:なし(公式の適時開示資料に、継続保有・長期保有の要件は記載されていません)
日付の混同に注意が必要です。くら寿司は決算期が10月期のため、優待の基準日(4月30日)と配当の権利確定日(10月末)は別の日です。優待は4月末時点の株主が対象、配当は期末である10月末時点の株主が対象という形で分かれています。優待だけを目的にする場合でも、両者の日付を取り違えないようにしましょう。
(出典: くら寿司「株主優待制度の内容変更に関するお知らせ」2026年2月18日/くら寿司公式サイト「株主優待情報」/確認日2026年8月19日)
くら寿司の株を買うのに必要な投資額
優待に必要な最低株数と直近株価から、必要投資額の目安を計算します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 直近終値 | 1,630円(2026年8月5日終値・株式分割後の水準) |
| 単元株数 | 100株 |
| 最低投資額の目安 | 1,630円 × 100株 = 約163,000円 |
参考までに、株式分割の発表があった2026年2月18日の終値は3,660円で、当時は100株の購入に約366,000円が必要だった計算になります。1株→2株の分割により1株あたりの株価水準が下がり、100株単位で購入する際の投資額も下がっています。株価は日々変動するため、実際に購入する際は最新の株価をご確認ください。
(出典: 直近終値はYahoo!ファイナンス「くら寿司(株)【2695】」2026年8月5日終値/株式分割前の終値はダイヤモンド社「ザイ・オンライン」2026年2月18日終値/確認日2026年8月19日。投資額はにーとで算出)
権利確定日と受け取りまでのスケジュール
優待の基準日と発送時期は次のとおりです。
- 基準日:毎年4月30日
- 進呈回数:年1回
- 食事券の発送:7月中旬(2026年4月末基準日分は2026年7月10日に発送されています)
優待の権利を得るには、基準日である4月30日の時点で株主名簿に記載されている必要があります。証券取引の受け渡しには数営業日かかるため、基準日ぎりぎりの購入では間に合わない場合があります。実際の権利付き最終売買日は、その年のカレンダーにより異なるため、証券会社や公式情報で確認しましょう。
先述のとおり、今から分割後の株を購入した場合、次に対象となるのは2027年4月末基準日分で、発送はその年の7月中旬が目安となります。
(出典: くら寿司公式サイト「株主優待情報」/くら寿司「株主優待制度の内容変更に関するお知らせ」2026年2月18日/確認日2026年8月19日)
もらった優待の使い方
受け取った食事券は、次の店舗で利用できます。
- 利用可能店舗:国内の「くら寿司」および「無添蔵」の全店舗
- 利用方法:店舗での精算時に食事券を利用
食事券には有効期限があり、発行から約1年です。2026年7月に発送された分は、2027年6月末日までが利用期限とされています。期限を過ぎると失効するため、来店予定と合わせて計画的に利用するとよいでしょう。券面金額そのまま(額面)で飲食代に充当できるため、くら寿司や無添蔵を日常的に利用する方にとっては使いやすい優待といえます。
同じ外食業界の株主優待とあわせて検討したい場合は、牛丼チェーンを展開する吉野家ホールディングス(9861)の株主優待も確認しておくとよいでしょう。
配当と優待から見た利回りの目安
配当と優待は性質が異なるため、利回りは合算せず、別々に計算します。
配当
| 決算期 | 1株あたり配当(公表時点の基準) | 株式分割後の基準に換算 |
|---|---|---|
| 2024年10月期 | 40円(実績・分割前基準) | 20円相当 |
| 2025年10月期 | 20円(実績・分割前基準) | 10円相当 |
| 2026年10月期 | 15円(会社予想・分割後基準) | 15円 |
2024年10月期の40円には、大阪・関西万博への出店決定を記念した1株あたり20円の記念配当が含まれており、普通配当は20円でした。この記念配当分を除くと2024年10月期・2025年10月期はいずれも20円(分割後の基準では10円相当)となり、2026年10月期の会社予想15円は、基準をそろえて見ればこれを上回る水準ということになります。
なお2026年10月期の予想配当は、2025年12月10日の公表時点では30円(分割前基準)とされていたものを、株式分割にあわせて15円(分割後基準)に置き換えたものです。1株あたりの実質的な配当水準を引き下げる修正ではありません。
2026年10月期の会社予想配当15円と直近株価1,630円をもとにすると、予想配当利回りは約0.92%です。くら寿司は中間配当を実施せず、期末(10月末)の配当のみとしています。配当予想は業績や方針によって変更される場合があります。
優待
今から分割後の株を100株購入した場合、2027年4月末基準日分から適用される新設区分では1,000円分の食事券が対象です。投資額約163,000円に対する優待分の利回りは、額面ベースでおおむね0.61%程度が目安となります。
改定後の区分ごとに優待利回りの目安を並べると、次のようになります(いずれも株価1,630円で試算)。
| 保有株式数(分割後) | 必要投資額の目安 | 優待額 | 優待利回りの目安 |
|---|---|---|---|
| 100株〜199株(新設) | 約163,000円 | 1,000円分 | 約0.61% |
| 200株〜399株 | 約326,000円 | 2,500円分 | 約0.77% |
| 400株〜799株 | 約652,000円 | 5,000円分 | 約0.77% |
新設された100株区分は、優待を受け取るための最低投資額が下がる一方で、投資額あたりの優待利回りは200株以上の区分より低くなります。分割前から100株を保有していた既存株主は、分割によって200株となるため改定後の「200株〜399株=2,500円分」に該当し、優待額は実質的に変わりません。一方、今から分割後の株を100株だけ購入する人は新設区分に該当するため、受け取れるのは1,000円分です。同じ「100株」でも、分割前から保有していた人と今から購入する人とで中身が変わる点が、この改定の分かりにくいところです。
額面だけを比べると2,500円分から1,000円分になりますが、株式分割によって1株あたりの株価も半分の水準になっているため、投資額あたりで見た差は約0.77%から約0.61%への低下にとどまります。それでも新規に購入する人にとっては実質的な引き下げにあたるため、優待額を2,500円分にそろえたい場合は分割後200株(約326,000円)が必要になる、という点は押さえておきたいところです。
配当と優待は受け取る時期も性質も異なるため、それぞれを分けて捉えるのが実態に近い見方です。
(出典: 配当予想・前期実績はくら寿司「株式分割及び定款の一部変更並びに配当予想の修正に関するお知らせ」2026年2月18日/過去の配当実績と記念配当の内訳はくら寿司公式サイト「株主還元(配当等)」およびIRBANK「くら寿司(2695)の配当金の推移」/優待区分はくら寿司「株主優待制度の内容変更に関するお知らせ」2026年2月18日/株価はYahoo!ファイナンス2026年8月5日終値/確認日2026年8月19日。各利回りはにーとで算出)
外食業界のほかの優待銘柄と実質利回りを比べてみたい場合は、焼肉・ファミリーレストランを展開する物語コーポレーション(3097)の株主優待も参考になります。
優待の変更履歴
直近の重要な変更は、2026年2月18日に発表された優待区分の改定です。
- 2026年2月18日発表:株式分割(2026年5月1日効力発生・1株→2株)にともなう優待区分の改定を取締役会で決議。分割後の「100株〜199株」区分を新たに設けました。
- 従来は分割前の100株=2,500円分が最低ラインでしたが、新設により分割後100株=1,000円分が新たな最低ラインとなります。
- 既存株主の優待額は実質的に変わりません(分割前100株は分割後200株にあたり、改定後表の「200株〜399株=2,500円分」に該当するため)。
- 適用は2027年4月末基準日分よりです。
この改定により、優待を受け取るための最低投資額が実質的に引き下げられ、新規の投資家が参入しやすくなったといえます。一方で、分割後100株での優待額は現行の最低区分より小さくなる点は押さえておきたいところです。
(出典: くら寿司「株主優待制度の内容変更に関するお知らせ」2026年2月18日、および「株式分割及び定款の一部変更並びに配当予想の修正に関するお知らせ」2026年2月18日/確認日2026年8月19日)
くら寿司の優待が向いている人・向いていない人
向いている可能性がある人
- くら寿司や無添蔵を日常的に利用しており、食事券を使い切れる人
- 比較的少額(約163,000円)から株主優待を試してみたい人
- 年1回の食事券という、使いみちの分かりやすい優待を好む人
向いていない可能性がある人
- 近くにくら寿司・無添蔵の店舗がなく、食事券を使う機会が少ない人
- 優待よりも配当収入を重視する人(予想配当利回りは約0.92%)
- 海外店舗やモバイルオーダーでの利用を想定している人(後述の制限に該当)
優待を利用するうえでの注意点・リスク
公式の株主優待ページに記載されている主な利用制限は次のとおりです。
- 海外店舗(米国・台湾)では利用できません。
- 現金との引き換えはできず、つり銭も出ません。
- 転売は禁止されています。
- 「スマホでお持ち帰り」などの事前決済には利用できません。店舗で精算する場合は利用できます。
- 有効期限があり(発行から約1年。2026年発送分は2027年6月末日まで)、期限切れは失効となります。
(出典: くら寿司公式サイト「株主優待情報」/確認日2026年8月19日)
また、株式である以上、株価変動により購入額を下回る(元本割れ)可能性があります。優待や配当の内容は、企業の業績や方針によって将来変更・廃止される場合もあります。優待の金額的なメリットだけでなく、こうしたリスクも踏まえて判断することが大切です。
2026年8月時点では紙の優待券
くら寿司の株主優待は、時期によって発行形態が変わるため注意が必要です。公式サイトによると、2026年7月発行分は電子チケットではなく、紙の「株主ご優待お食事券」として発行されています。過去には電子チケットが案内されていた時期もありますが、現在の利用方法を確認せずに来店すると、想定していた使い方と違う可能性があります。
| 確認項目 | 2026年7月発行分 |
|---|---|
| 発行形態 | 紙の株主ご優待お食事券 |
| 利用できる店舗 | 国内のくら寿司・無添蔵 |
| 利用期限 | 2027年6月末日まで |
| 利用できない地域 | 米国・台湾の海外店舗 |
電子チケットの再導入については、くら寿司が改めて検討すると案内しています。したがって、今後の発行分まで紙と決めつけることはできません。優待が届いたら券面を確認し、公式の利用案内に従って使うのが確実です。
株式分割後の投資額と優待利回り
株式分割後の株価を1,630円として、保有株数ごとの投資額と優待利回りを計算すると、次のようになります。株価は変動するため、ここでは制度を比べるための参考値として扱います。
| 保有株数 | 投資額の目安 | 食事券 | 優待利回り |
|---|---|---|---|
| 100株 | 約163,000円 | 1,000円分 | 約0.61% |
| 200株 | 約326,000円 | 2,500円分 | 約0.77% |
| 400株 | 約652,000円 | 5,000円分 | 約0.77% |
| 800株 | 約1,304,000円 | 10,000円分 | 約0.77% |
| 2,000株 | 約3,260,000円 | 20,000円分 | 約0.61% |
100株区分は少ない資金で優待を受け取れる一方、優待利回りは200株から800株までの区分より低くなります。もっとも、利回りを上げるためだけに200株や400株へ買い増すのは慎重に考えるべきです。投資額が大きくなるほど、株価下落時の損失額も大きくなるからです。
分割前から100株を保有していた株主は、分割後に200株となります。この場合は改定後の200株区分に入り、食事券は2,500円分です。新しく100株を買う人と、分割前から保有していた人では、同じ「100株」という表現でも基準が違います。株数だけでなく、いつ取得した株式かを含めて判断してください。
食事券を使い切れるかを先に考える
くら寿司の優待は、使い道が明確な反面、現金のようにどこでも使えるものではありません。国内のくら寿司や無添蔵を利用する予定がなければ、額面どおりの価値を受け取れない可能性があります。
| 利用状況 | 優待の価値 | 判断 |
|---|---|---|
| 月1回以上くら寿司を利用 | 食事代の一部を置き換えやすい | 100株区分でも使い切りやすい |
| 年に数回だけ利用 | 期限内に使い切れるか確認が必要 | 優待額の大きい区分は買い過ぎに注意 |
| 近くに対象店舗がない | 移動費や時間も必要になる | 利回りだけで決めない |
食事券を使うために普段より外食を増やすなら、優待を受け取っても家計全体では得になりません。普段の支出を置き換えられるかどうかが、くら寿司の優待を評価するときの基準になります。
購入前に確認すること
- 次の基準日を確認する:優待の基準日は毎年4月30日です。今から買う場合は、次回の対象回と発送時期を公式ページで確認してください。
- 株式分割後の区分で計算する:100株で1,000円分、200株で2,500円分という区分は、分割後の株式を前提にしています。
- 紙の券を使えるか確認する:2026年7月発行分は紙の食事券です。電子チケットを前提にせず、届いた券の案内に従ってください。
- 有効期限までに使い切る:2026年7月発行分の期限は2027年6月末です。期限を過ぎると利用できません。
くら寿司を普段から利用しているなら、100株または200株のどちらが生活に合うかを比べるのが現実的です。優待額を増やすために株数を増やす前に、年間の利用回数と1回あたりの会計額から必要な区分を決めてください。
まとめ
くら寿司(2695)の株主優待は、国内のくら寿司・無添蔵で使える食事券が年1回もらえる制度です。基準日は毎年4月30日、最低100株から対象となります。最も注意したいのは、2026年5月1日の株式分割にともない、2027年4月末基準日分から優待区分が改定される点です。今から分割後の株を100株購入する場合、次に受け取れるのは2027年4月末基準日分で、新設された「100株〜199株=1,000円分」区分が適用されます。「100株で2,500円分」という現行の内容とは異なるため、購入前に必ず確認しておきましょう。
分割前から100株を保有していた既存株主は分割後200株となり、優待額は2,500円分のまま実質的に変わりません。同じ「100株」でも、既存株主と新規に購入する人とで結果が変わる点が、この改定の分かりにくさの核心です。優待額を2,500円分にそろえたい場合は、分割後200株(約326,000円)が必要になります。
配当は2026年10月期の会社予想で15円(予想利回り約0.92%)、優待とは受け取る時期も性質も異なります。ご自身の生活圏に店舗があるか、食事券を使い切れるかを含めて検討するとよいでしょう。
※本記事は特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。制度・数値は変更される場合があるため、最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。
公式情報で確認した資料
優待の対象株数・基準日・内容は、確認日時点で公開されている公式情報をもとにしています。制度変更の可能性があるため、権利取得前には最新のIR情報をご確認ください。
2026年8月時点での見方
2026年4月末基準分の優待はすでに確定しているため、いま新たに株式を購入する場合は、次回の2027年4月末基準分が対象です。株式分割後の優待区分では、100株以上199株以下で1,000円分、200株以上399株以下で2,500円分となります。購入前には、くら寿司公式の株主優待ページで最新の基準日と金額をご確認ください。
最終更新日:2026年8月20日
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