「物語コーポレーションの株主優待では何がもらえるのか」「物語HDの優待をもらうにはいくら必要なのか」——焼肉きんぐや丸源ラーメンなどを展開する同社の優待に関心を持つ方に向けて、優待内容・もらうための条件・必要投資額・実質利回りまでをフクロウが整理しました。
はじめに社名について補足します。「物語HD」「物語ホールディングス」と検索する方もいますが、正式名称は株式会社物語コーポレーション(証券コード3097、東証プライム、決算期6月期)です。「物語ホールディングス」という社名の上場企業は本記事の確認範囲では存在せず、優待を実施しているのは物語コーポレーションです。
なお、そもそも株主優待とはどのような仕組みで、どのように受け取るのかを整理しておきたい方は、株主優待とは?仕組み・もらい方・種類・注意点を初心者向けにやさしく解説もあわせて読んでおくと、以下の内容が理解しやすくなります。

※本記事は特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。制度・数値は変更される場合があるため、最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。
物語コーポレーションの株主優待、何がもらえる?
物語コーポレーションの株主優待は、100株以上を保有する株主に対して交付される「株主ご優待カード」です。1回あたり3,500円相当で、電子チケット型のカードとして提供されます。
| 保有株数 | 優待内容(1回あたり) |
|---|---|
| 100株以上 | 株主ご優待カード 3,500円相当(電子チケット型) |
本記事の確認範囲では、保有株数による優待金額の段階差は設けられておらず、100株以上は一律で3,500円相当となっています。焼肉きんぐ・丸源ラーメン・ゆず庵・お好み焼本舗といった同社グループ店舗での飲食に利用できる点が特徴です。
優待をもらうための条件
優待を受け取るための主な条件は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 最低必要株数 | 100株(単元株) |
| 権利確定日 | 年2回(6月末・12月末) |
| 継続保有条件 | 権利確定時を含む直近2回連続で、同一株主番号により100株以上を株主名簿に記載されていること |
注意したいのが継続保有条件です。2025年5月19日に開示された制度変更により、1回の権利確定日に株主名簿へ記載されているだけでは優待を受け取れず、直近2回連続(実質的に半年以上)の継続保有が求められるようになりました。2026年6月末以降は、この「直近2回連続保有」が完全な要件となっています。株を買ってすぐに売却する短期保有では優待を得られない仕組みになっている点を押さえておく必要があります。
必要投資額はいくら?
優待の最低単位である100株を取得するための投資額は、株価によって変動します。直近株価をもとにした参考値は次のとおりです。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 直近株価(2026年7月17日時点) | 5,200円 |
| 単元株数 | 100株 |
| 必要投資額(参考値) | 約520,000円 |
5,200円×100株で、必要投資額は約520,000円(売買手数料等は含みません)となります。優待銘柄としては1単元あたりの単価が高めであり、まとまった資金が必要になる点は事前に理解しておきたいところです。株価は日々変動するため、実際の投資額は購入時点の株価でご確認ください。
権利確定日とスケジュール
物語コーポレーションの決算期は6月期で、権利確定日は6月末と12月末の年2回です。各権利確定日に向けて、権利付最終日までに株式を保有しておく必要があります(権利付最終日は年によって異なるため、証券会社等でご確認ください)。
継続保有条件の適用スケジュールは、開示情報によると段階的に移行しました。
| 時期 | 取り扱い |
|---|---|
| 2025年6月末 | 従来どおり(当該時点の株主名簿記載で対象) |
| 2025年12月末 | 直近2回連続保有者が対象 |
| 2026年6月末以降 | 「直近2回連続保有」へ完全移行 |
優待の使い方
株主ご優待カードは、国内の自社グループ直営・FC店舗での店内飲食・テークアウトに1円単位で利用できます。利用時の主なルールは以下のとおりです。
- 利用先は焼肉きんぐ・丸源ラーメン・ゆず庵・お好み焼本舗などの同社グループ店舗
- 店内飲食・テークアウトに1円単位で利用可能
- モバイルオーダー・デリバリーには利用不可
- 換金性はなく、飲食での利用に限定される
優待の価値は「同社グループ店舗で飲食に使うこと」で初めて実現します。近隣に対象店舗があり、日常的に利用する方ほど使い切りやすい設計といえます。
なお、同じ外食業界で店舗飲食に使える優待を実施している銘柄としては、ラーメン店「一風堂」などを展開する力の源ホールディングスもあります。外食系の優待を横並びで比較したい方は、力の源ホールディングス(3561)の株主優待|内容・条件・投資額を解説もあわせて確認するとよいでしょう。

配当+優待の実質利回り
ここでは、配当と優待を合わせた利回りを確認します。ただし配当と優待は性質が大きく異なるため、それぞれ分けて把握することが重要です。
まず配当情報を整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 2026年6月期 1株あたり配当 | 年間40.00円(会社予想・本決算未発表) |
| 2025年6月期 1株あたり配当 | 年間36.00円(実績) |
| 配当性向(2025年6月期) | 約22% |
投資額520,000円(100株・株価5,200円)を前提に、配当と優待の利回りをそれぞれ試算すると次のようになります。
| 区分 | 年間の価値 | 利回り(参考値) |
|---|---|---|
| 配当(現金) | 40.00円×100株=4,000円 | 約0.77% |
| 優待(自社店舗利用限定・非現金) | 3,500円×年2回=7,000円相当 | 約1.35% |
| 合計(参考値) | 11,000円相当 | 約2.1% |
ここで必ず押さえておきたいのが、配当は現金として受け取れる一方、優待は同社グループ店舗での飲食にしか使えず換金性がないという点です。合計利回り約2.1%という数字は、配当(現金)と優待(非現金)の性質の異なる2つを単純合算した参考値にすぎません。実際に得られる価値は、同社グループ店舗を利用するかどうかによって大きく変わります。優待を使わなければ、実質的な利回りは配当分の約0.77%に近づきます。
また、この試算はあくまで継続保有条件(直近2回連続保有)を満たし、年2回の優待を受け取れた場合を前提としています。条件を満たさなければ優待自体を受け取れず、試算の前提が崩れる点にも留意が必要です。配当の40.00円は会社予想であり、確定値ではありません。
優待の変更履歴
直近の主な変更は、2025年5月19日に開示された「株主ご優待制度の一部変更」です。
| 項目 | 変更前 | 変更後 |
|---|---|---|
| 優待金額 | 3,500円相当 | 3,500円相当(変更なし) |
| 回数 | 年2回 | 年2回(変更なし) |
| 対象株数 | 100株以上 | 100株以上(変更なし) |
| 継続保有条件 | 権利確定時点の株主名簿記載のみ | 直近2回連続・同一株主番号で100株以上保有 |
このとおり、優待金額・回数・対象株数に変更はなく、継続保有条件の新設が主な変更点です。長期保有の促進が目的とされています。なお、これ以前の増量・減量の履歴については、本記事の確認範囲では確認できませんでした。
こんな人に向いている/向いていない
優待の設計をふまえると、次のような傾向が読み取れます。
| 向いている可能性がある人 | 向いていない可能性がある人 |
|---|---|
|
|
同じ外食業界で複数ブランドの店舗を展開し、食事券タイプの優待を出している銘柄としては、クリエイト・レストランツHDも挙げられます。投資額や実質利回りの水準を比べてみたい方は、クリエイト・レストランツHD(3387)の株主優待をわかりやすく解説|内容・条件・実質利回りもあわせて参考にしてください。

注意点・リスク
検討にあたって留意しておきたい点を整理します。
- 継続保有条件が必須:1回の権利確定だけでは受給できず、直近2回連続(実質半年以上)の保有が必要です。買ってすぐ売却すると優待を得られません。
- 利用店舗の制限:国内の自社グループ店舗のみで利用可能です。モバイルオーダー・デリバリーには利用できません。
- 換金性がない:飲食に使わなければ価値が実現しません。
- 配当利回りが低め:会社予想ベースで約0.77%と低水準で、優待中心の銘柄といえます。
- 投資額が大きめ:最低投資額が約52万円と、優待銘柄としては単価が高めです。
- 優待カードの有効期限:本記事の確認範囲では確認できませんでした。実際に届いた優待カードの記載をご確認ください。
まとめ
株式会社物語コーポレーション(証券コード3097)の株主優待は、100株以上の保有で1回あたり3,500円相当の株主ご優待カードを年2回受け取れる制度です。焼肉きんぐや丸源ラーメンなど同社グループ店舗での飲食に使える一方、換金性はなく、直近2回連続の継続保有条件を満たす必要があります。
配当利回りは会社予想ベースで約0.77%、優待利回りは約1.35%で、単純合算した参考値は約2.1%です。ただし配当(現金)と優待(自社店舗利用限定・非現金)は性質が異なり、実際の価値は同社グループ店舗を利用するかどうかで大きく変わります。同社の店舗を日常的に利用し、長期保有を前提とする方にとっては使いやすい優待といえるでしょう。
※本記事は特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。制度・数値は変更される場合があるため、最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。



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