「コメダ 株主優待」――名古屋発祥の喫茶店チェーン「コメダ珈琲店」を展開するコメダホールディングス(証券コード3543、東証上場)は、株主優待を実施している銘柄として個人投資家に知られています。優待の中身は店舗で使えるプリペイド電子マネー「KOMECA(コメカ)」へのチャージという、少し変わった形式が特徴です。
この記事では、「いくら投資すればもらえるのか」「長く持つと増えるのか」「配当と合わせた利回りはどのくらいか」を、公式の一次情報をもとに客観的に整理します。
※本記事は特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。制度・数値は変更される場合があるため、最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。
コメダホールディングスの株主優待、何がもらえる?
もらえるのは、店舗で使えるプリペイド電子マネー「KOMECA(コメカ)」へのチャージ(入金)です。現物の食事券が届くのではなく、電子マネーの残高が増える形式である点がこの優待の特徴です。チャージ額は額面どおりで、1,000円チャージ=1,000円分として店舗で使えます。
もらえる金額は保有株数と保有期間によって変わります。整理すると次のとおりです。
| 保有株数・条件 | 8月末基準 | 2月末基準 | 年間合計 |
|---|---|---|---|
| 100株以上300株未満 | 1,000円チャージ | 1,000円チャージ | 2,000円分 |
| 300株以上(保有3年未満) | 1,000円チャージ | 1,000円チャージ | 2,000円分 |
| 300株以上(3年以上継続保有) | 1,000円チャージ | 2,000円チャージ (通常1,000円+長期追加1,000円) |
3,000円分 |
優待は年2回(8月末基準・2月末基準)実施されます。100株保有の場合、1回1,000円ずつ年2回で年間2,000円分が目安です。300株以上を3年以上継続して保有すると、2月末基準のときに長期追加分1,000円が上乗せされ、年間3,000円分になります。長期追加は2月末基準のみに加算され、8月末基準には付かない点に注意が必要です。
KOMECAを持っていない新規株主にはカードが送付され、すでにカードを持っている継続株主には手持ちのカードへ自動でチャージされます。(出典: コメダHD公式 株主優待ページ、確認日2026-07-19)
なお、上記の株主優待とは別に、株主総会での議決権行使に対するお礼として、KOMECAへ500円分がチャージされる「議決権行使のお礼」という制度も2026年実施分として案内されています。これは保有株数にかかわらず、議決権を行使した株主が対象となる特典で、通常の優待に上乗せする形で受け取れます。(出典: コメダHD公式 株主優待ページ、確認日2026-07-19)
優待をもらうための条件
優待を受け取るには、権利確定日の時点で一定数の株式を保有している必要があります。ポイントは「必要株数」と「長期保有の追加条件」です。
必要株数は100株から
優待の対象となる最低株数は100株(単元株数)です。100株を保有していれば、継続保有の条件なしで年間2,000円分の通常優待を受け取れます。(出典: コメダHD公式 株主優待ページ、確認日2026-07-19)
長期追加をもらうには「3年以上・300株以上」
年間3,000円分となる長期追加(1,000円分)を受け取るには、毎年2月末日時点で、株式を3年以上継続して保有し、かつ300株以上を保有していることが条件とされています。
「3年以上継続保有」の判定方法は公式に定義されており、2月末日から遡って、2月末日および8月末日の株主名簿に同一株主番号で7回以上連続して記載されていることとされています。年2回の基準日を7回連続で通過する必要があるため、実質的に3年前後の継続保有が求められる仕組みです。(出典: コメダHD公式 株主優待ページ、確認日2026-07-19)
いつまでに買えばいいか
権利を得るには「権利付き最終日」までに株式を買い付けておく必要があります。一般に権利付き最終日は権利確定日の2営業日前が目安ですが、具体的な日付は年によって異なるため、売買時は証券会社が案内する日程を必ず確認してください。
そもそも株主優待の権利をどう得るのかという基本的な仕組みは、株主優待とは何かをまとめた解説記事で整理しています。

必要投資額はいくら?
優待対象の最低単位は100株です。株価2,847円(2026年7月17日15:30時点)で計算すると、必要投資額は次のようになります。
2,847円 × 100株 = 284,700円(約28万円)(手数料除く)
株価は日々変動するため、購入するタイミングによって必要額は増減します。長期追加をねらえる300株の場合は約854,100円(約85万円)が目安です(2026年7月17日時点の株価による概算)。(出典: 株探 コメダHD(3543)、確認日2026-07-19)
権利確定日とスケジュール
権利確定日(基準日)は毎年2月末日と8月末日の年2回です。新規株主にはKOMECAカードが郵送されるため、初回は受け取りまでに一定の期間がかかる点を見込んでおくとよいでしょう。(出典: コメダHD公式 株主優待ページ、確認日2026-07-19)
| 基準日 | 付与される内容(100株の場合) |
|---|---|
| 8月末基準 | 1,000円チャージ(長期追加なし) |
| 2月末基準 | 1,000円チャージ(3年以上・300株以上なら長期追加1,000円が上乗せ) |
優待の使い方
利用できるのは「KOMECA取扱店」の表示があるコメダ珈琲店・おかげ庵・KOMEDA is □などで、一部除外店舗があります。プリペイドカードのため現金化・払い戻しは原則できません。
特に注意したいのが有効期限です。株主優待でチャージされた分の有効期限はチャージした月の翌年末までです(例:6月チャージ分は翌年12月末まで)。通常のチャージ残高(2年間)より短いため、使い切れないと失効する点に注意が必要です。チャージ上限残高は30,000円です。(出典: KOMECA公式FAQ、コメダHD公式 株主優待ページ、確認日2026-07-19)
日常使いという観点では、同じく身近な店舗で使えるイオンの株主優待もよく比較される銘柄です。

配当+優待の実質利回り
この銘柄を評価するうえでは、「配当利回り」と「優待の価値」を分けて考えると分かりやすくなります。
配当利回りは約2.18%(2027年2月期予想ベース)
年間配当金は増配傾向にあります。直近の推移は次のとおりです。
| 決算期 | 年間配当金(1株あたり) |
|---|---|
| 2023年2月期 | 52円 |
| 2024年2月期 | 53円 |
| 2025年2月期 | 54円 |
| 2026年2月期(実績) | 60円 |
| 2027年2月期(会社予想) | 62円 |
2027年2月期の予想配当62円を株価2,847円(2026年7月17日時点)で割ると、配当利回りは約2.18%となります。100株保有なら年間配当額は6,200円(62円×100株、2027年2月期予想ベース)です。なお、配当性向は約42%です。(出典: IRBANK/株探 コメダHD(3543)、確認日2026-07-19)
優待利回りは約0.70%(100株の場合)
優待の価値は、チャージ額がそのまま額面となるため計算しやすいのが特徴です。100株保有で年間2,000円分のチャージを受け取れるため、優待利回りは約0.70%(2,000円 ÷ 284,700円)となります。ただしKOMECAは現金化できず、コメダ系列店舗での利用に限定される点は割り引いて考える必要があります。配当と優待は性質が異なるため単純合算はしていませんが、参考として額面を機械的に足すと年間8,200円相当・投資額に対して約2.88%(フクロウ試算)となります。優待分は使い切れなければ失効するため、配当と同じ価値とはいえない点にご留意ください。
複数の人気優待銘柄を並べて利回りを比べたい場合は、同じく生活圏の店舗で使えるセブン&アイHDの株主優待もあわせて見ると判断しやすくなります。

優待の変更履歴
本記事の確認範囲では、現行制度(KOMECAへのチャージ方式・長期保有優遇)が継続して有効であり、直近での制度変更(改定・改悪・拡充)の発表は確認できませんでした。
ただし株主優待制度は、企業の方針によって内容が変更されたり、廃止されたりする可能性が常にあります。特にKOMECAチャージ方式は運用ルール(有効期限や取扱店の範囲など)が見直される余地もあるため、購入を検討する際は最新の公式発表を確認することが大切です。(出典: コメダHD公式 株主優待ページ、確認日2026-07-19)
こんな人に向いている/向いていない
ここまでの事実を踏まえると、この銘柄の優待には次のような特徴があります。あくまで事実の整理であり、購入を勧めるものではありません。
向いていると考えられる人
- コメダ珈琲店を日常的に利用し、チャージ分を無理なく使い切れる人
- 電子マネー(KOMECA)方式に抵抗がなく、期限内に計画的に使える人
- 配当利回り(約2.18%)に加えて、店舗で使える優待価値も合わせて評価したい人
- 300株以上・3年以上の長期保有で、長期追加分まで狙える人
向いていないと考えられる人
- 普段コメダ系列店を利用せず、チャージ分を使い切りにくい人
- 優待を現金化したい人(KOMECAは現金化・払い戻し不可)
- 近くにKOMECA取扱店がない人、または取扱対象外の店舗しか使えない人
注意点・リスク
購入を検討する前に押さえておきたい注意点を、事実ベースで整理します。
- 利用店舗が限定される:「KOMECA取扱店」表示のあるコメダ珈琲店・おかげ庵・KOMEDA is □などでのみ利用でき、一部除外店舗があります。
- 現金化・払い戻し不可:プリペイドカードへのチャージのため、原則として現金化できません。
- 有効期限による失効リスク:株主優待チャージ分の有効期限はチャージした月の翌年末までと比較的短く、使い切れないと失効します。
- 長期優遇は2月末基準のみ:長期追加1,000円は2月末基準にのみ加算され、8月末基準には付きません。
- 紛失・上限に注意:KOMECAの紛失時は再発行に500円(税込)、残高上限は30,000円のため使わずにため込むと上限に達する可能性があります。
- 株価変動のリスク:株価は変動するため、優待・配当の価値以上に値下がりする可能性があります。
まとめ
コメダホールディングス(3543)の株主優待のポイントを整理します。
- もらえるのはKOMECA(電子マネー)チャージ。100株で年間2,000円分、300株以上・3年以上継続保有で3,000円分。議決権行使のお礼500円分は別枠で受け取れる。
- 対象は100株から。必要投資額は284,700円(2026年7月17日時点)。権利確定は2月末・8月末の年2回。
- 使えるのはKOMECA取扱店のみで現金化不可。優待チャージ分の有効期限はチャージ月の翌年末までと短め。
- 配当利回りは2027年2月期予想ベースで約2.18%、優待込みのフクロウ試算では約2.88%が目安。
優待は現金ではなく店舗利用に限定される電子マネーで、失効リスクもあります。コメダを実際にどれだけ利用するかによって価値が大きく変わる銘柄といえます。制度や数値は変更される場合があるため、購入を検討する際は必ず最新の公式情報を確認してください。
※本記事は特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。制度・数値は変更される場合があるため、最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。



コメント