セミリタイアして暇? 6年目の私が一度も暇だと感じない理由

「セミリタイアして暇じゃないの?」

これは、サイドFIREしてから最も聞かれる質問だと思う。会社を辞めた直後から、家族にも友人にも、何度も聞かれてきた。

結論から書く。資産3,000万・配当月16万でサイドFIREしてから6年が経った今、暇だと感じたことは一度もない。むしろ「時間が足りない」というのが正直な感覚だ。

ただし、孤独を感じたことはある。これは別の話なので、後で触れる。

まずは、なぜ「セミリタイア=暇」というイメージがあるのか、そこから考えてみたい。

目次

「セミリタイアしたら暇」のイメージはどこから来るのか

会社員時代を振り返ると、自由時間の使い方が極端に下手だった。

平日は朝から晩まで仕事。帰宅したら疲れてスマホを眺めるだけ。休日は「何もしない」ことが最大の贅沢。そんな生活を十数年続けていた。

この感覚のまま退職を想像すると、「仕事がなくなったら、1日何するの?」という疑問が出るのは当然だと思う。会社員時代の自分の自由時間の過ごし方を基準にして、それが毎日続くことを想像してしまうからだ。

でも実際には、仕事に使っていた時間とエネルギーが丸ごと空くと、「やりたかったけどできなかったこと」が次々と出てくる。会社員時代は疲労で蓋をしていただけで、興味関心が消えていたわけではなかった。

総務省の「令和3年社会生活基本調査」によると、自由時間における「学習・自己啓発・訓練」の行動者率は、調査対象の中で唯一、5年前の調査より上昇している(参照:総務省 令和3年社会生活基本調査)。時間に余裕ができると、人は学びに向かう傾向があるということだ。

実際に何に時間を使っているのか

具体的に、自分が何に時間を使っているかを書いてみる。

投資の勉強と運用

サイドFIRE時に3,000万だった資産は、6年間で5,000万まで増えた。配当も月16万から月27万になっている。これは放置して増えたわけではなく、銘柄の分析、ポートフォリオの見直し、経済ニュースのチェックを日常的にやっている結果だ。投資は「始めたら終わり」ではなく、続ける限り学ぶことがある。

週3日のフリーランス仕事

完全リタイアではなく「サイド」FIREなので、週3日はフリーランスとして働いている。収入の柱を配当だけに頼らないことで精神的な安定にもつながっている。仕事がある日は当然暇ではないし、仕事を通じて新しいスキルも身につく。

読書と学び直し

会社員時代は年に2〜3冊しか読めなかった本を、今は月に数冊読んでいる。投資関連だけでなく、歴史、心理学、哲学など、興味の赴くままに読む時間がある。内閣府の「生涯学習に関する世論調査(令和4年)」では、学び直しの理由として「人生を豊かにするため」が38.7%を占めている(参照:内閣府 生涯学習に関する世論調査)。まさにその通りで、仕事のためではなく純粋な好奇心で学ぶ時間は贅沢だと感じる。

家事と生活の充実

DINKs(子なし夫婦)なので家事の負担は大きくないが、それでも丁寧にやると時間はかかる。会社員時代は外食やコンビニ弁当に頼りがちだった食事を、自分で作るようになった。料理は最初は「節約のため」だったが、今は普通に楽しい。

行きたい場所、やりたいこと

平日に旅行できるのはセミリタイアの大きなメリットだ。混雑を避けて美術館に行く、平日料金で温泉に泊まる、ふらっと近場を散策する。「行ってみたい場所」リストは減るどころか増え続けている。

「暇」と「孤独」はまったく別の問題

ここで正直に書いておきたいことがある。暇だと感じたことはないが、孤独を感じたことはある。

以前書いた記事でも触れたが、会社を辞めると「話す相手がいない」という状況が生まれる。面倒だと思っていた同僚との雑談が、実は社会とのつながりだったと気づいたのは辞めてからだった。

ただ、「孤独」と「暇」は別物だ。

暇というのは「やることがない」状態。孤独というのは「人とのつながりが薄い」状態。やることはいくらでもある。でも、それを誰かと共有する機会が減った。この2つを混同すると、「セミリタイアは暇で孤独」という雑なイメージになってしまう。

自分の場合、フリーランスの仕事で社会との接点を持つことと、妻との時間を大切にすることで、孤独感は徐々に薄れていった。これはサイドFIREだからできたことで、完全リタイアだったらもっと苦しかったかもしれない。

暇になる人・ならない人の違いは何か

これは完全に私見だが、セミリタイアして暇になりやすい人とそうでない人には、ある違いがあると感じている。

「仕事を辞めること」がゴールになっていると、暇になりやすい。

「早く仕事を辞めたい」が最大のモチベーションだった場合、退職した瞬間にゴールに到達してしまう。ゴールの先に何もないと、急に空白が広がる。

一方で、「この時間で何がしたいか」がぼんやりとでもある人は、退職後に自然とやることが見つかる。完璧な計画は不要だ。「本を読みたい」「料理を覚えたい」「投資を深く学びたい」くらいの粒度で十分だと思う。

自分の場合、投資の勉強をもっと本格的にやりたい、という気持ちが以前からあった。会社員時代は時間がなくて中途半端だった。結果的に、退職後に投資に集中できたことが資産3,000万から5,000万への成長につながっている。

もう一つ。「暇」を感じるかどうかは、性格や環境よりも「好奇心があるかどうか」に左右される気がする。世の中には知らないことが無限にある。学びたいこと、試してみたいこと、行ってみたい場所。自分にとっては、時間がいくらあっても足りない。

「1日の過ごし方」は別記事で書く予定

「具体的に1日どう過ごしているの?」という疑問もあると思う。これについてはタイムスケジュール付きで別の記事にまとめる予定だ。朝起きてから寝るまでの流れと、週3日の仕事がある日・ない日の違いなど、もう少し細かく書きたい。

現時点で言えるのは、「決まった予定がない日」でも暇ではない、ということだ。予定がないことと、やることがないことは違う。むしろ予定がない日の方が、自分のペースで好きなことに没頭できる分、充実していると感じることが多い。

まとめ:暇を心配する前に、自分が何をしたいかを考えてみる

セミリタイアして6年。暇だと感じたことは本当に一度もない。

やりたいこと、学びたいこと、行ってみたい場所が尽きない限り、暇にはならないと思う。逆に言えば、「仕事を辞めること」だけが目的になっていると、退職後に空白を感じるリスクはある。

セミリタイアを検討している人に伝えたいのは、「暇になるかどうか」より「自分は何に時間を使いたいか」を考えてみてほしい、ということだ。それが1つでも2つでもあれば、暇とは無縁のセミリタイア生活が待っている。

少なくとも、年収350万の普通の会社員だった自分が、資産3,000万でサイドFIREして、6年後の今「時間が足りない」と感じている。これが偽りのないリアルだ。

生活費の実態については以下の記事で詳しく書いているので、興味のある方は読んでみてほしい。

※この記事は個人の体験に基づく内容であり、投資の助言や特定の金融商品の推奨を目的としたものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。資産額や配当額は著者個人の実績であり、同じ結果を保証するものではありません。

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